新年あけましておめでとうございます。
本年も安楽寺をどうぞよろしくお願い申し上げます。
新年最初のブログは、安楽寺の美しさを陰で支えてくださっている「お世話方(おせわかた)」の皆様によるご奉仕活動、「おみがき」についてご紹介します。
お仏壇を磨くことは、心と向き合うこと
真宗のお仏壇は、ご本尊である阿弥陀如来様を美しくお飾り(荘厳)し、私たちが手を合わせる大切な場所です。
そこでお花やお仏供をお供えし、「正信偈」や「ご和讃」をお勤めすることで、私たちは阿弥陀様の教えが、自分の人生にとってかけがえのないものであると気づかせていただきます。
その「美しい荘厳」を保つために欠かせないのが、丁寧なお給仕と「おみがき」です。
年に6回、真鍮の仏具に輝きを
安楽寺では、年に6回、お世話方の皆様にお集まりいただき、本堂の仏具(荘厳具:しょうごんぐ)のおみがきを行っています。
ご家庭のお仏壇にあるものと同じ、真鍮(しんちゅう)製の仏具です。
- 鶴亀(つるかめ)のローソク立て
「鶴は千年、亀は万年」と言われるように、長寿や永遠を象徴しています。これは、阿弥陀様の「無量寿(むりょうじゅ=限りないいのち)」を表しています。 - 輪灯(りんとう)
お仏壇の天井から左右に吊り下げられている灯明(ランプ)です。 仏様の「智慧(ちえ)の光」を表しています。闇(私たちの迷い)を照らす光です。 - 金香炉(きんこうろ)
香りは、隅々まで行き渡ることから「仏様の教えが誰隔てなく広まること」を象徴しています。また、その香りで私たちの心身を清める意味もあります。 - 花瓶(かひん)
お花(仏花)を立てる器です。仏教用語では「かひん」と濁らずに呼ぶことが多いです。
お花は、阿弥陀様のいらっしゃるお浄土の美しい風景を表すと同時に、「諸行無常(命あるものはいつか散る)」という命の尊さと儚さを私たちに教えてくれています。 - お仏飯器(ぶっぱんき)
炊きたてのご飯(お仏飯)をお供えするための器です。真宗大谷派(お東)では、「盛糟(もっそう)」という円筒形の型抜きを使って、ご飯を「円筒形(筒状)」に高く盛り上げます。 阿弥陀様にご飯を「食べていただく」のではなく、「私たちの命を支える恵みをありがとうございます」という感謝の心をお供えしています。
これらを一つひとつ分解し、専用の磨き粉を使って、心を込めて丁寧に磨き上げていきます。
作業中の皆様は、とても和やかです。
「最近、健康どう?」「孫がね……」と、日頃の暮らしや家族のことをおしゃべりしながらも、手元は休むことなく動き続け、真鍮のくすみが取れて徐々に黄金色の輝きを取り戻していきます。
「おみがき」から生まれる気づきと広がり
先日のおみがきの後、参加された皆様からこんな嬉しいお声をいただきました。
- 「阿弥陀さまのおかげで、こうしておみがきをさせていただけて喜んでいます」
- 「おみがきをすると、こんなに光るのかとびっくりしました」
- 「お寺のおみがきに参加してから、家の仏具も磨くようになりました」
- 「おばあちゃんが昔、一生懸命おみがきをしていた大事さに、今やっと気づきました」
単に道具をきれいにしているだけではありません。
お寺での奉仕を通して、ご家庭のお仏壇への意識が変わったり、先人の思いに触れたりと、様々な「つながり」や「ひろがり」が生まれていることを強く感じます。
報恩講の「お華束」づくりも
また、毎年11月に勤まる「報恩講(ほうおんこう)」では、立派な「お華束(おけそく)」(お餅のお供え)が須弥壇(しゅみだん)を飾ります。
お寺の本堂に入って正面、ご本尊の「阿弥陀如来(あみだにょらい)」様が安置されている、一段高く作られた台座のことです。
古代インドの世界観で、世界の中心にそびえ立つという聖なる山「須弥山(しゅみせん)」から名付けられました。
仏様は、この世界の最高峰(中心)にいらっしゃる尊い存在であることを表しています。
お華束は、色付けされたお餅を高く積み上げて塔のようにし、まるで極楽浄土に咲く大輪の花や、燃え上がる炎のような形になり、須弥壇を華やかに彩ります。
このお華束づくりもまた、大変な労力を要する作業です。
米の粉をこねるところから始まり、美しく盛り付けてお飾りに仕上げるまで、お世話方など十数人の皆様が手際よく分担して作業をしてくださいます。その献身的なお姿には、ただただ頭が下がる思いです。
感謝と、お手伝い募集のお知らせ
お寺の法要や行事は、住職ひとりでは決してできません。
総代さんやお世話方の皆様のこうした温かいご奉仕に支えられて初めて、尊い法要をお勤めすることができるのだと、改めて感謝の念を深くしております。
安楽寺では、こうしたお寺の護持(ごじ)にご協力いただける方を随時募集しております。
「一緒にお手伝いしてみようかな」「おみがきをやってみたい」という方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせフォームよりお知らせください。
本年も、皆様と共に阿弥陀様のみ教えを聞かせていただく一年でありたいと願っております。



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