お寺は誰のもの?

安楽寺

会社は株主のものと言われていますが、実際は社員が会社を支え維持しています。
では、お寺は一体誰のものでしょうか?

浄土真宗を除くお寺では、明治時代に入る前までは、住職に妻帯が許されなかった為、お寺は弟子や仲間の僧侶が後継者となっていました。
しかし、明治5年4月25日の太政官布告133号により、僧侶も妻帯できるようになったことから、お寺の後継者は住職の息子や娘婿が後継ぎとなってきました。
これにより、お寺は住職一族のものと言われるようになりましたが、実際は檀家(浄土真宗では門徒)さんが、お寺を支え続け維持されています。
太政官布告133号により、お寺は国からの支援を打ち切られ、廃寺の道を歩むべきところを救ったのも檀家(門徒)の方々です。
お寺は法的な名義や権利とは別に、それを支えた皆さんものではないでしょうか?

名古屋市瑞穂区安楽寺では、住職のご長男が後を継ぐため、副住職として修業中ですが、法要のたび集まった皆さんに、いつも二人並んで深々と頭を下げておられます。

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