本山・東本願寺(真宗本廟)における、12年にも及ぶ大修復事業の完了。
この歴史的な節目にあたり、過去の御遠忌法要での思い出や、先人たちの想い、そして未来への責任についてまとめたブログ記事です。
【本山東本願寺】12年の時を経て。修復完了と受け継がれる「念仏の志」
全国一千万人の門徒の心のよりどころである、京都の本山・東本願寺(真宗本廟)。
本年11月、いよいよ「真宗本廟両堂等御修復完了奉告法要」、続いて「御正忌報恩講」が盛大にお勤めされることとなりました。
明治の再建以来、110余年ぶりとなる今回の大規模修復。
平成16年(2004年)に「宗祖親鸞聖人750回御遠忌法要」の特別記念事業として始まってから、干支が一回りするほどの長い歳月が流れました。
皆様の「ご懇念」に支えられて
この大事業は、御影堂(ごえいどう)・阿弥陀堂(あみだどう)・御影堂門(ごえいどうもん)という、東本願寺の象徴とも言える建築物を修復するものでした。
莫大な費用と技術を要するこの事業を支えたのは、全国のご門徒の皆様から寄せられた温かいご懇志です。
改めまして、長きにわたり多大なるご協力をいただきましたことに、心より篤くお礼申し上げます。
震災の悲しみと共にあった「御遠忌」
振り返れば5年前の平成23年(2011年)。
親鸞聖人750回御遠忌法要には、当安楽寺からも60名余りのご門徒の皆様と共に参拝いたしました。
あの日を忘れることはできません。
法要の直前、3月11日に発生した東日本大震災と福島原発事故。
きらびやかな法要の場でありながらも、そこには命を亡くされた方々への追悼の祈りと、被災された十数万人の皆様への支援の決意が満ちていました。
全国の参拝者と共に手を合わせ、悲しみを分かち合ったあの時間は、私たちの胸に深く刻まれています。
度重なる焼失を超えて
そして今年2月、御影堂門の工事が終了し、ついに12年に及ぶ全ての修復事業が完了いたしました。
東本願寺の歴史は、苦難と再建の歴史でもあります。
江戸時代中期の「天明の大火」をはじめ、4度もの火災に遭遇し、伽藍(がらん)を焼失しました。しかし、先人たちは決して諦めることなく、その都度再建を果たしてきました。
現在の御影堂・阿弥陀堂は、明治28年に落成されたものです。
美しく蘇ったお堂を仰ぎ見る時、私たちは気づかされます。
ここには、どんな困難があっても「お念仏を絶やしてはならない」「親鸞聖人のみ教えを守り抜くのだ」という、先人たちの脈々と受け継がれてきた熱い想いと願いが込められているのだと。
次の世代へつなぐ責務
私たち真宗門徒は、親鸞聖人が明らかにされた「仏様の道」を歩むことを、深く願われています。
今回の修復完了は、単に建物が綺麗になったということではありません。
「この教えを、誤りなく後の世代の子孫に伝えていく」
その大きな責務を、今を生きる私たちが担っているのだと、美しくなった本山の姿に改めて教えられる思いです。
11月の法要は、その決意を新たにする尊い場となることでしょう。



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