天台宗の最澄と同じころ、中国に渡った空海(弘法大師)によって開かれた仏教です。
長安の青龍寺の密教僧の恵果(けいか)は東アジアの様々な地域から集まった弟子に教えを授けましたが、空海もその一人です。
最澄の天台密教を台密と称するのに対し、空海は東寺を基盤としたので東密と言われます。
日本に密教の教えを持ち帰り真言宗を立ち上げますが、名の売れた弟子が登場するたびに新しい派が生まれました。当初は直伝の古義と新義に分かれていましたが、度重なる再編を経て、現在では大きく3つに分かれます。

①高野山真言宗(古義)
②真言宗智山派(新義)
③真言宗豊山派(新義)

有名な京都の東寺が本寺、和歌山の金剛峯寺が末寺とする本末制度が、本末転倒の語源となります。
どちらが上か下かの争いが2つの寺の間で起こり、金剛峯寺が負けたのですが、この本末は何が有っても逆転することはないという意味で使われます。
名古屋では今でも本寺と末寺の関係が存続するエリアがあって、お寺さんの集まりの時に、上の壇に座る人と、下の壇に座る人でその関係が分かります。
インドの身分制度であるカースト制度が、このような形で継承されているのは仕方ないことかもしれません。
しかし、お釈迦様は身分で人を差別する、カースト制度に反対して仏教が誕生したことを考えると、日本に伝来したのは仏教よりもバラモン教に近いものかもしれません。

西安の青龍寺