お墓の引っ越し。古い墓はどうなる?

永代供養墓
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永代供養墓の申し込みで意外と多いのが、一般墓からの引っ越しです。
専門用語では、埋葬されている遺骨を別の場所に移すことを「改葬(かいそう)」と言います。
改葬を選ばれる方は、以前までは、引っ越しや遠方へのお墓参りが負担で、お墓の移設をされる方がありました。
しかし、超核家族化の現代では、お墓自体の管理に負担を感じたり、お寺さんとの付き合いもなく、高額なお布施や、横柄な態度に見切りをつけて、宗派を抜ける方々も多く見かけるようになりました。
お墓はご先祖様が大切に守って来られた大切な存在ですが、お寺にご先祖様を人質に取られズルズルと来てしまったけど、住職が亡くなり、代が代わるのを機に「墓じまい」したいとの話を良く耳にします。
お布施だけ集め、何の布教活動もしてこなかった、お寺にも非があるのかも知れませんが、残念な話です。

ところで、亡きご先祖様が、大金を積み、大切に守って来たお墓は、お寺に買い取ってもえるのでしょうか?

正解は、「買い取ってはもらえません」
買い取るどころか、石材屋さんによる廃棄料を負担しなければなりません。
高価な御影石など、表面を一皮むけば再利用できそうな気もしますが、魂が入っていたものは中古品としての価値は無いのが現状です。
処分された墓石は、墓石専用のお墓に運ばれたのち、バラバラに粉砕され境内の参道などに撒かれます。
八事霊園内には、約5万基ほどのお墓があると言われていますが、最近は墓石が処分され、穴の開いた空き地になっている場所が目立つようになってきました。

また、この処分費とは別に、お寺に対して「御霊抜き(しょう抜き)」と呼ばれる、石に宿る魂を抜くための法要費用が発生します。
御性根抜き、閉魂法要、閉眼法要など地方によって様々な言い方をします。中には離檀(りだん:お寺の檀家から抜けること)させないために、数百万のお布施を要求されたと聞いたことがありますが、お寺にとってお墓が1つ減ることは、お寺存続の死活問題です。
御霊抜きの供養は、仏壇仏具店、遺品整理業者など格安で引き受けてくれるところもありますが、お世話になったお寺への感謝料と捉え、お世話になった年月を考慮し、まずはお寺に法要費用を相談されても良いでしょう。

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