浄土真宗を作ったのは親鸞?

仏教

親鸞自身は宗派を立ち上げる意思はなかったそうで、ひ孫(孫の子)の覚如(かくにょ)が、本願寺を中心とする浄土真宗の基礎を作った実質的な開祖になります。
なぜ、覚如は宗祖を自分ではなく、親鸞としたのでしょうか?

日本の仏教13宗のうち、結婚して子供をもうけ後を継がせたのは親鸞だけです。
これは、親鸞自身が「非僧非俗(ひそうひぞく)」という、僧侶でも一般人でもない立場を取っていたことから、僧侶としての弟子を持ちながら、一般人の様に子供を持ち、どちらにも継承させたことに端を発します。
前回のブログ記事「浄土真宗の東と西って何?」に登場する東本願寺と西本願寺は、親鸞の子孫が継承したお寺の話ですが、全国を布教する中で、血のつながりの無い弟子が継承していった分派も存在します。

会社の社長が亡くなった場合、会社の継承者は、とっとと出ていった長男か?介護で最期をまで看取った末娘か?社長不在の会社をやり繰りした社員たちか?
会社を作った社長の墓まで行って、聞いてみるしかなさそうです。

長男善鸞(ぜんらん)による継承
福井の毫摂寺(ごうしょうじ)を本山とする真宗出雲路派
(現在は第25代の善明)

末娘の覚信尼(かくしんに)による継承
親鸞没後は弟子達の布教に際してのまとめ役となり、孫の覚如が継承
京都の真宗大谷派(東)、真宗本願寺派(西)

弟子による継承
関東で親鸞に指名された後継者の一人である真仏(しんぶつ)の真宗高田派
滋賀で親鸞に指名された後継者の一人である性信(しょうしん)の真宗木辺派
福井で真仏の後継者となった、真宗三門徒派、真宗山元派、真宗誠照寺派
京都で真仏の後継者となった、真宗佛光寺派、真宗興正派

親鸞聖人像

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