仏教についてご指南いただいている、台湾の友人から2021/5/1にダライ・ラマ14世による世界祈祷法要を台北で開催するので参加しないかとお誘いをいただきました。
ダライ・ラマの名についてはテレビや新聞で目にする機会も多いですが、日本の仏教とどのような関係があるのでしょうか?
仏教は大きくインドから北方と南方へ広がりました。
北方へ広がった際に、ヒマラヤ山脈を抜けていくのですが、ここで大きく2つの支流に分かれます。
1つ目は私たち日本人の馴染みの深い、漢字文化圏への伝来です。
2つ目は遥か山の上のチベットへの伝来です。
チベットでは土着の信仰と仏教が融合し、チベット仏教と呼ばれますが、厳格なルールの下で伝承されてきており、本流が息絶えた仏教では貴重な存在となります。
「死んだら生まれ変わる」とか「49日法要」と言った話も、チベット仏教の流れからです。
チベットで宗教的、政治的の両面で尊崇される高僧が、ダライ・ラマとパンチェン・ラマになります。
社長、副社長みたいな関係ですが、どちらかが亡くなると同時に、その時刻に生まれた子供たちの中から生まれ変わりの子を探し、次のラマに指名する関係で名前を受け継ぎ代々続いてきました。
両者は別々の系統の代表者であり
ダライ(大海)・ラマ(高僧)は 観音菩薩 の生きた化身
パン(学者)チェン(偉大)・ラマ(高僧) は 阿弥陀仏 の生きた化身
とされチベット民衆の間で信仰されてきました。
各ラマに指名された後は、子供をもうけるどころか、女性との接近も許されない厳格な掟の元で、仏門に生涯を捧げることになります。
現在のダライ・ラマは14代目ですが、中国の弾圧を受け1959年にインドに亡命、ノーベル平和賞も受賞しています。
中国は仏教や道教など一部の宗教を認めていると言いながらも、イスラム教のウイグル自治区と併せ、仏教圏のチベットでの仏教信仰を断ち切ろうと必死です。
残念ながら、新型コロナウイルスの影響で台湾へは伺えませんが、ダライ・ラマ14世が来日し高野山へ向かう途中、セブンイレブンに立ち寄りお気に入りの「紅茶花伝」を嬉しそうにお飲みになったそうで、台湾主催者へその旨お伝えさせて頂きました。
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